見事に割れた花瓶。不思議な花瓶。というか花瓶に見えない謎の置物…
どう花瓶かというと、この真ん中の窪みに大きい葉っぱを刺して飾るんだそう。
東京を始め全国にあるBabaghuri(ババグーリ)というおしゃれ雑貨店で、セレブなお友達が購入されて、 なかなか高かったらしい。
置物なので簡易金継ぎでもOKなのですが、普段伝統的なやり方しかやっていないので、完全伝統技法で気合を入れて本漆を使ってお直しました!!
最初の方の工程の記載は割愛しますが、①割れた面に木地呂漆を塗って焼き付け⇒②麦漆で割れを接着⇒③刻苧で欠けた部分を埋める⇒④切子漆でさらに埋める⇒⑤黒呂色漆を塗る、までやりました◎
地肌がザラザラしていて、漆が付くと色が取れないので、周りに付かないよう注意!!(といいつつ少しついてしまって、マスキングしなかったのを反省(´>ω<`))
この置物(花瓶)には、黒がシンプルで似合うと思い、大きな欠けの部分のみ銀継ぎで文様を描こうと思いました^^
割れた筋と、小さい欠けの部分は、黒呂色漆を塗って、おしまいにしました。
デコレーションに凝らずに、引き算もか大切と思って、あえて触わらない◎
大きい欠けの部分には、まず白色漆で「花青海波(はな・せいがいは)」の文様がチラッと見えるような感じに描きました( *´ω`* )
この上に、銀撒きゴー!!!
その後銀粉を回収し、生正味漆:灯油 = 1 : 1 の液体を付けて、紛固め。
使いやすいように、最近灯油を「スポイト付き瓶」に収納しました◎
理科の実験で使った、アレです。
東急ハンズの実験用品コーナーで売っています(地味にこのコーナーが好きで良く行きます◎)
お気付きかもしれませんが、定盤を使って後できれいにするのが面倒な私は、剥がしやすいテープを机に貼って、その上に漆などを出しています。
使い終わったらそのまま剥がして捨てます。
ちなみに少量しか漆を出さないとき、チューブを下に向けて直接出すとたくさん出てしまうし漆が垂れるしでもったいないので、マイクロスパーテル(調色スティック)という細くて小さいさじをAmazonで買いました。2本で490円。
紛固めの漆が乾いたら、鯛牙(たいき)で磨いて完成☆☆
お友達にお直ししたこちらのお品をお返ししたら、「また玄関に飾れるー♪」と大変喜んでいただけました(ฅωฅ♥)//
幸せを呼ぶ銀継ぎでした♪
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