金継ぎ手帖 はじめてのつくろい ナカムラクニオ(著)

金継ぎ本

こんな方にオススメ

  • 金継ぎ超入門者
  • 自分でやるというよりは金継ぎの概念が知りたい
  • 絵や写真の多い本をパラパラ読みたい
  • 「かんたん金継ぎ」をしてみたい

本の情報

金継ぎ手帖 はじめてのつくろい
発売:2017/11/24
著者:ナカムラクニオ (著)
定価:2000円+税

本の内容

Chapter 1 金継ぎカフェへようこそ

ナカムラクニオさんの選ぶ言葉には、素敵な響きと真髄をつくものがあります。

私が金継ぎをしている時にいつも思うことですが、改めて気づかせてくれました。

「何を直したか」よりも、「誰のために直すのか」

There is a crack in everything. That’s how the light gets in.
(どんなものにも、ヒビがある。だから、そこから光が差すんだ。)

Leonard Cohen / レナード・コーエン

人間は完璧でなくてよいんだと、ほっとさせてくれる、新たな見方だと思います。

また、器の色々な欠け・割れの用語の説明や、古くからあり美術的に名品だといわれている作品の紹介もされていました。

実物を見てみたくなりますね。

Chapter 2 かんたん金継ぎ講座

かんたん金継ぎと題して、ふぐ印の「新うるし」を使って直す簡易的な方法を紹介されています。

Chapter 3 うつわと生活

いくつか(私にとって)有益な情報が書かれておりました!

金継ぎが勉強できるオススメ場所

練習用に欠けた陶磁器が買えるお店

欠けた印判のお皿が安くたくさん売っているそうです。今度いってみよーと!

また、海外で修復を探す旅の様子や、ナガオカケンメイさんとの対談もありました。

ナガオカケンメイさんはロングライフデザインを活動の軸に、D&DEPARTMENT PROJECTの代表取締役会長 をされています。「作らないことを作る」、「デザイナーは『ものを作らないこと』も考えるべきでは」というお言葉がすっとこころの中に入ってきました。

Chapter 4 うつわ用語の基礎知識 A to Z

いろいろな陶器の名前や産地・特色が紹介されていました。こうやって見ると、陶器ってカワイイなと思います。

陶片クイズ

まとめ

金継ぎのHow-to本ではなく、金継ぎを知ってほしい、完璧を求めずに楽しんでやってほしいというメッセージを受けとりました。また、「日本の文化はすごい!」というのではなく、世界中で「修復」とはどういう行為なのかを問いかけ、その中で、日本は器を直す文化があるんだよ、ということを教えてくれました。

貧しい国では修復するのがあたりまえなのでは…と思っていましたが、意外に壊れたらさっさと捨てて新しいものを作る国もあるようです。この本で紹介されていた地方の器は縄文土器のように簡単に作られていて、割ったら本当に地に帰るんですよね。(日本で売られている陶磁器は割っても簡単に地に帰らないので、特殊な機械で粉砕が必要。)いろいろな国に、様々な生き方があるんですね。

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